陽の楽屋(荻ノ島) ~じょんのび高柳を「歩く」~

~建築家・隈研吾先生と、門出和紙・小林康生さんが織り成すコラボレーション~

かやぶきの宿の隣に建つ白い建物。
それが”陽の楽屋(ひかりのらくや)”です。

このプロジェクトは、荻ノ島環状かやぶき集落の一角に町の交流施設を造ることから始まりました。建築家の隈研吾先生は、この建物は単なるハコではなく、水田に浮かぶ縁側という発想で、吹き放たれた縁側の上で茶飲み話に花が咲けばそれが”交流”であるという観点から、水田を建物の際まで引き寄せ、壁は排除して可能な限り建具で取り囲むプランニングとし、水田の上に浮いているような空間を作りました。

この建物で特徴的なのは、小林康生さんが漉く門出和紙を建具、床、壁と全面的に使用してあることです。また集落景観に配慮し、ガラスを極力用いず、ガラスが普及する前の日本の伝統的手法を再生するために、障子だけで内部と外部の遮断を試みてあります。障子は、和紙を太鼓貼りとし、庇は深めとし、さらにその外側には豪雪から建物を守る落とし板と呼ばれるルーパー状の可動建具が取り付けられる納まりとなっています。

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